今日見かけた救急車、あれはホンモノですか?(仮)

ハッとしたことを何事も無かったかのように伝えるブログ

変人、家を買う。その5

それぞれがドリンクを飲み、
一息ついたところで
シワの無いスーツの男性が来た。
営業マンだ。

40代半ば〜50代前半というところか。

外回り特有の日焼け、
ジャストサイズのスーツにネクタイ。
固すぎない着こなしに好感。

程よい低音の頼りがいのある声も
好印象だ。

名刺にはプロジェクトリーダー、
ローンアドバイザーと肩書きが。

道理でしっかりしているはずだ。

アイスブレイクもほどほどに
質疑が始まった。

家族構成、家の購入理由、年収、
人生設計など、
中には割とナーバスな質問があるが
なぜかとても答えやすい。

適度に答えやすい質問を投げかけ、
ナーバスな質問を挟む。
だからとても回答しやすいのだ。

聞くところによると勤続17年。
ベテランさんだ。


独身の頃、リビング京阪に
「あなたの自宅で保険を見直し」という
記事をみつけ、一度問い合わせてみた。

さっそくコールセンターから連絡があり、
翌日の昼過ぎに約束。
どこぞの保険会社か忘れたが
その営業マンは、30分も早くやってきた。

ドアを開け、招き入れたのは
黄土色のジャケット、
薄いグリーンのパンツをはいたおじいさん。

タバコの匂いと、アタッシュケース
印象的だ。

挨拶もそこそこに、
仰々しくアタッシュケース開け
書類を取り出した。
マクドナルドのクリアファイルに
保険のパンフレットが挟まっていて、
僕の前に並べた。

胸元に手をやり、
内ポケット、アタッシュケースの順に
まさぐる。

どうやらペンを忘れたようだ。
続いて電卓も。

そんな感じだから、
うろ覚えの医療保険を提案されても
まったく頭に入ってこない。

あげく、僕の名前を
何度も間違える。

その時の僕の態度は、
想像にお任せしますが、
最後に告げた一言は
「名前を覚えられない方に、人生任せることはできません」
だった。
後日、粗品としてペンが送られてきた。
ペンを忘れる人からペンが送られてくる。
皮肉だ。


長年、不動産業界にいたうちの母親が
「不動産と保険は特に営業マンの力量に左右されるで」
と言っていたのだが、今目の前いる営業マンには
任せられるかもしれないと期待。

家を買うのに、二歩前進した。