今日見かけた救急車、あれはホンモノですか?(仮)

ハッとしたことを何事も無かったかのように伝えるブログ

音楽か数学か。

「明日の2時間目のテストは、音楽や!」

中2の1学期のこと。
期末テストの前日、
帰り道で友人は、豪語しました。

違うわ!数学や!と
思いっきり反論したものの
友人は、頑として音楽押し。

「音楽じゃなかったら、サンミーおごれよ!豚野郎」
「お前こそ、おごれよ!あほが」

別れ際、そんな口汚い言葉を吐き散らし
うちへ帰りました。

二人とも、記憶には絶対的な自信を持っていました。
僕は明日、数学のテスト以外に考えられなかったので、
テスト勉強は数学と他教科の国語のみ。

男は信じる道を行く。
そう育ってきたから。

ここまでのフリでだいたい想像つきますよね。

はい、数学ではありませんでした。

そして、友人が頑として譲らなかった
音楽でもなく。

かすりもしない技術家庭でした。
豚野郎とまで言ったのに。

とにかく焦りました。
だって何の勉強もしていないから。

友人の顔を見ました。

僕が、焦りで汗が滴り落ちる人を見たのは
このときが初めてです。

どうする?と小声で聞いてみたところ、
選択問題は、全部2に丸しようと
友人は言いました。

そして合図とともに
問題用紙を表に。

「6つの食品群について、現代の食生活における
効率的な摂取法を800文字以内で述べなさい」

たった一問の作文問題です。

友人の方を見ました。
真下を見ていますが、相変わらず
滝のような汗が出ています。
なぜなら選択問題が無いのですから。

テスト終了後、友人に感想を聞きました。

「俺、中学卒業したら働くわ」と。

彼は結局、高校に進学しましたが、
よほどショックだったのでしょうね。