今日見かけた救急車、あれはホンモノですか?(仮)

ハッとしたことを何事も無かったかのように伝えるブログ

小豆島にて 最終回

小豆島に行くと決まったときから

調べていたのは、地元のうまいもの。

 

「生ソーメン」

「オリーブ丼」

「海鮮定食」

 

仕事で行くのに、そんな不埒な考えで

今日という日を楽しみにしていました。

 

しかし、京阪電車ではおっちゃん声のおばちゃんに出会い、

小豆島に着いたら着いたでヌワンコ・カヌに絡まれ、

なんとなくですが、今日という日が

波乱に満ちた日になるんじゃないかと、

さっきから思っている次第です。

 

ビンゴ。

大当たり。

 

火曜日定休日の店が9割。

今日は火曜日。

そう、休みです。

 

メシを食うところが無い。

腹が減っても食うところが無い。

 

かなり遠くにセブンイレブンの看板がある。

でも約束の場所と逆方向。

あっち行ったら歩き疲れて死ぬ。

 

分岐点にある「止まれ」の標識の棒に

「たべものをたいせつに」と書かれた手書きのポスター。

地元の小学生が書いたんだろうか。

「ここにたべものがあれば、大切にするよ」とボソっと言ってみたものの

むなしさだけが残る。

 

現地にようやく到着。

おお、自動販売機がある!

 

おしるこを買って飲む。

めっちゃ美味い。

もう1本。また1本。

しかし、空腹が満たされるどころか、

食欲が増長される。

 

でも、さっきよりもはるかに

気分は明るくなったのです。

 

インタビューと撮影が終わり、

よし!メシだ!と土庄港へ。

 

が、バスが来ない。

時計を見ると34分後に来るようだ。

 

でも待つしかないから、ひたすら待つ。

空腹に気づき、例のおしるこを買う。

今日、4本目だ。

ゴロが悪いのでもう一本買う。

 

くら寿司なら、びっくらポンが一回できる。

回転むてん丸が敵を投げ飛ばし、カプセルが当たればいいな。

あれ、ワンピースのペラペラのマグネットだったら

なんか損した感じになるねんな。

 

おい、まだ16分しか経っていない。

心がすさむ。

 

手持ち無沙汰なので、ちょっと散策。

民家しかない。

と、そのとき。

 

お?店か?

なんだ、おしゃれな民家か。

 

お?今度こそカフェか?

手書きのコーヒーカップの絵だ。

小走りで近づく。しまった、火曜日定休日だ。

 

おお!?たこ焼きのポスターが見えたぞ!

人が入ってゆく!!

出てきたおじいさんが持っていたのは紙袋。

クリーニング屋だ。

まぎらわしいぞ。

 

そうこうしているうちにそろそろ戻らないと

バスを逃してしまう。

これを逃したら、2時間後。

リアルに大阪へ帰れない。

 

バスが来た。

やっと乗れるぞ。

トビラが開き、車内を見渡す。

 

ん?

済州島のナイジェリア人じゃないか。

ここで出会うか?まじか。

 

人数は減ってるけど、

さっきおらんかったヤツもおるし。

どうなってんだ。

 

カヌが手を挙げ、「よー、ブラザー」

みたいに馴れ馴れしく、近くに座ってくる。

 

やっぱり何を話しているか、

皆目見当もつかない。

 

窓の外を見ると、太陽がかなり下がってきている。

ああ、小豆島も終わりか。

結局、生ソーメンとか食えんかったな。

またプライベートで来よう。

 

とんとんと肩を叩かれる。

 

カヌだ。

 

何?みたいな感じで首をかしげると、

地図を見せてきて、半島の先を指さしてきた。

 

だから、これは済州島やし。

まあ、いっか。

 

小豆島、さようなら。

素敵な一日をありがとう。

また来ます。