今日見かけた救急車、あれはホンモノですか?(仮)

ハッとしたことを何事も無かったかのように伝えるブログ

ズラ太郎さん

京阪バス始発ファミリーの一人、
ズラ太郎さん。

最古参のメンバーで
ファミリーの組成当時から
在籍してもらっている。

ズラ太郎さんは
そのネーミングの通り
カリアゲが強くて
ヅラをかぶっているような髪型。
(ヅラ太郎さんと呼ばないのは、ヅラじゃないから)

黒ぶちのメガネをかけ、
ストライプのスーツに
バーバリーのブリーフケースを持ち、
どんなに空いていようとも
優先座席の一番前に座る。

月末最終日は、
なぜかジャケパン。

おそらく、月末の締め会に
若い女の子が来るからだろう。


ズラ太郎さんは、
優先座席に座ると
窓に映る僕を見つめる。

だいたい4秒半ほど。

生き別れた息子に似ているのか。
はたまた、サーファー仲間?
もしくは、行きつけの飲み屋の若大将?
まさか、男性が好き?


ズラ太郎さんは、
枚方市駅に着くと
決まって、喫煙室でタバコを吸う。

そして、5分後に別路線の降客が
僕たちの待つホームになだれ込む寸前に
小走りで並びに来る。


一度、いつものように
小走りでズラ太郎さんが来た。
先頭の僕の一人後ろに。

が、喫煙室に何かを忘れたらしく
ダッシュで戻っていった。

その間、対面のホームに
別路線の電車が到着。
降客がなだれ込んできた。

ズラ太郎さんは急いで戻ってきたものの
列の最後尾に。

準急が到着。
残念ながら早起きしたズラ太郎さんは
着席できず、意気消沈。

ふと目を上げると
ガラス越しに僕の顔を見つめるズラ太郎さん。

11秒半。
過去最高記録。

記録が出るのは、
得てしてこんなときだ。

ところでズラ太郎さん。
この日は僕に
何を伝えたかったのですか。